昭和40年代の全国紙は、読んでいて楽しかったし、面白かったです。今は。各社記者の、書く情熱がゼロですね。そして、正義感もゼロです。

 私、最晩年になりましたら、昭和40年代の全国紙年鑑を取り寄せて、1ページ、1ページを丹念に拝読して、寿命を全うしたいなと、思っております。昔を思い出しながら。

 それだけ、昭和40年代の全国紙は、読んでいて楽しかったし、面白かったし、興味深い記事が多く、私、まだ子供でしたが、これから生きていく上での参考コンテンツが多かったです。私の記憶にある、企画記事は、以下のとおりです。

 ①私の小遣い帳 若手サラリーマンが、1週間の自分の小遣い帳を、紙面に公開するものです。私、印象に残ったのが、先輩からお昼ごはんを奢られたり、夜の飲み会費用も先輩全額負担のパターンが多かったことです。しかもどちらも、週内2回以上。景気が良かった時代なのですね。

 ②人生相談 やはり、嫁姑問題が多かったですね。どろどろしています。関連で記憶に残っているのが、奥さんが、旦那に内緒で、田舎の実母に毎月1万円を仕送りしていました。原資は旦那の稼ぎです。奥さんは専業主婦です。田舎のお母さんは、夫婦間承諾で、仕送りしてもらっているものと思い、ある日、直接、旦那へお礼の電話をしてきます。旦那、その場は取り繕ったものの、あとから、奥さん、しこたま旦那に怒られた話ですね。俺は知らないと。いやー、テレビドラマになりそうな話ですね。

 ③保有株式に関する相談 自分が保有している株式を、このまま保持すべきか、手放すべきかの相談です。こんな相談を軽々に受けて、あとで、新聞社にクレームこないですかねと思ったものです。

 ④テレビ番組批評欄 個別テレビ番組の感想文を、新聞読者が投稿したものです。記憶に残っていますのでは、あるトーク番組にゲストで出演した若手俳優(女性です)をつかまえて、「典型的な現代っ子で、礼儀も何もあったものではない」と、斬って捨てた、女性投稿者です。年齢は忘れました。明治生まれの女性も未だ健在の時代でした。見ていて耐えられなかったのでしょう。

 ⑤尋ね人欄 「和夫、全て解決した、すぐ帰れ」とか、人相を開示、情報提供者には金一封とかですね。切実なんですよね、当事者には。

 ⑥意味不明の、個人広告欄 といいましても、たかだか、紙面半分下の隅っこで、せいぜい3行広告なのですが、数字の羅列で意味不明でした。読むべき人が読んだらわかる内容なのでしょう。外国のスパイでしょうか。

 やはり、読者参加型の企画記事、広告が、読んでいて楽しかったし、面白かったですね。それでです。現在の新聞を含めたオールドメデイアの最大の欠陥は、企画力です。知恵と工夫が足りていない。予算がないなら、頭を使えですよ。それと各担当記者の情熱が無い。何でこうなってしまったのでしょう。

 それと、ジャーナリストとして、絶対に、常に心のなかに持ち続けていなければいけない「正義感」です。この「正義感」があれば、現在、世間を賑わせている某芸能事務所の問題なんて、前世紀中には解決、被害者をもっと減らせた筈です。

 いずれに致しましても、現在のオールドメデイアには、未来はありません。今回の某芸能事務所の件で一般国民、スポンサー企業の落胆は、計り知れないものがあります。全世界に、恥をさらした訳ですし。来年以降でしょうか、国内のオールドメデイア各企業、ばたばたと倒産していくのではないでしょうか。芸能事務所も含めて。少なくともマスコミとしての社会的使命を果たしていない、果たしていなかったのは事実です。「方々、お覚悟なされい」です。

 今回は、以上でございます。今後とも、何卒、よろしくお願い申し上げます。

 

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